コラム

登別酪農館|上質な牛乳と飲み物のようなとろけるプリン

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登別は登別温泉や登別地獄谷などが有名ですが、実は畜産も盛んなまち。年間の寒暖差が小さい気候や豊かな土壌、広大な土地などを生かして、肉用牛や乳用牛の飼育に取り組んでいます。

登別で育まれた畜産品を販売しているのが「登別酪農館」。廃校になった小中学校を再利用した工場で乳製品をつくり、商品の数々は地元民はもちろん、道民にも広く親しまれています。
この記事では、登別酪農館の歴史や乳製品づくりのこだわり、人気商品までご紹介。酪農館を支える三浦社長のヒストリーも興味深いので、ぜひチェックしてみてください。

この記事のポイント!
・登別酪農館は登別温泉街から車で約10分の場所にある
・登別酪農館の商品作りには本場フランスでの経験が活かされている
・人気商品は「とろ~りプリン」と「のぼりべつ牛乳」

登別酪農館ってどんなお店?販売している商品は?

登別酪農館の外観

登別酪農館とは、登別温泉街から車で約10分の札内町にある施設です。廃校になった小中学校を工場として再利用しているため、校舎の雰囲気が残った懐かしさのある外観が印象的。工場では、市民に愛される「のぼりべつ牛乳」やナチュラルチーズ、アイスクリームなど、さまざまな乳製品をつくっています。ソーセージやベーコンなどの加工品も人気で、スイーツからお肉まで揃うのが魅力的なポイントです。

登別酪農館近くへの公共交通機関はないため、車でアクセスしましょう。JR登別駅や登別東インターチェンジから約10~15分、登別温泉から約10分でアクセスできるので、登別観光と合わせて立ち寄るのがおすすめです。

住所北海道登別市札内町73番地3
電話番号0143-85-3184
営業時間10:00~16:00
定休日なし
アクセス・札幌から車で約1時間30分(高速利用)
・JR登別駅から車で約10分
公式サイト登別酪農館

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登別酪農館の歴史・なりたち

登別酪農館の牧場イメージ2

登別酪農館はかつては学校であり、登別市立札内小中学校として1998年3月まで児童・生徒の学び舎でした。酪農家や市民で構成される登別市農業振興研究会が市に研究施設がほしいと要望したことで、廃校後は「札内高原館」と名付けられ、農産物や畜産物の加工を研究する施設として地域に開放されていました。

生乳や肉の加工の研究を重ねている中で、乳製品の生産を事業するために2004年に設立されたのが登別酪農館です。地元の牛乳や乳製品をブランド化すべく、本格的に事業が動き出し、地元のお店はもちろん、給食でもふるまわれる地域に愛される乳製品が生まれました。

現在は、現代表の三浦学社長が中心になって乳製品や肉加工品を生産し、市民や道民にとどまらず、全国にファンがいる会社に成長しています。

登別酪農館を支える三浦社長のヒストリー

登別酪農館が現在の形になるまでには、三浦社長のストーリーも見逃せません。三浦社長は農業や畜産にはあまり関わりがない家庭に生まれましたが、父の転勤で地方で暮らすことが多く、自然に触れ合う生活をしていました。母の故郷のオホーツクでの自然は思い出深く、大切な思い出から目指すようになったのは酪農家。

酪農学園大学に入学後、酪農家への実習に精力的に取り組み、乳業メーカーでの検査員補助のアルバイトでも学びを深めていきます。縁あってそのメーカーへの就職が決まり、乳製品のオペレーションに加わったことで、たくさんの経験を積んだそう。

本場・フランスで酪農を学んで日本に帰国

入社4年目に、本場フランスの酪農を学ぶために退職してお金を貯め、半年後にフランスに留学しました。語学学校で学びながら、農業研修を受け入れてくれる酪農家を探し回り、1軒だけ受け入れてくれた農家が三浦社長の転機でした。

研修中に酪農学校を勧められ、必死の勉強で受験者130人中の9人の合格者に見事入り、乳製品づくりの知識や技術を吸収していきます。帰国してからは経験を生かせる就職先で乳製品の開発・製造に従事し、10年を経過したときに2つ目の転機が到来。

アイスクリームがきっかけで社長に転身

アイスクリームの製造を委託するために訪れた登別酪農館で、三浦社長の技術力に感銘を受けた担当者から「ここで製造責任者を勤めてもらえないか」と要望を受け、断り切れずに快諾しました。

はじめは兼業だったものの、2014年に専業社長となり、従業員とともに乳製品づくりに取り組むスタートを切ったのです。これまでの経験やフランスで実感した本場のクオリティを生かしながら、登別の地で乳製品づくりに力を注いでいます。

参考・引用:のぼりべつ酪農館、風土を表すチーズづくり

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登別酪農館のココがスゴい!低温殺菌牛乳の作り方

登別酪農館の牛乳イメージ

登別酪農館の乳製品の元になっているのが、こだわりの低温殺菌牛乳。低温殺菌牛乳は技術を求められる牛乳であり、高い技術をもつ登別酪農館だからこそできる製法です。登別酪農館の乳製品がなぜ人気なのか、そのスゴさを支える低温殺菌牛乳の作り方のヒミツを詳しく解説します。

低温殺菌牛乳は珍しい?

低温殺菌牛乳とは、65度を30分間キープしてじっくり殺菌してつくられる牛乳で、風味や栄養をできるだけ残すことができます。市販の牛乳は超高温瞬間殺菌牛乳がほとんどで、高温で瞬間的に殺菌するため、本来の風味や成分が損なわれることが多いです。

生乳に近い低温殺菌牛乳の方が自然な味わいを楽しめますが、コストや賞味期限などから多くのメーカーでは超高温瞬間殺菌牛乳が採用されています。じっくり時間をかける手間やコスト、生乳の品質管理などを惜しまずに低温殺菌牛乳を使用し、フレッシュな味わいを楽しめるのが登別酪農館の乳製品の魅力です。

低温殺菌牛乳はクリームラインができやすい

「のぼりべつ牛乳」をコップに注いでしばらく置くと、コップの内側にクリーム状の固まり(クリームライン)ができます。クリームラインは牛乳の脂肪分が固まったもので、コクや甘さを存分に感じつつ、のどごしやさっぱりした後味で飲みやすくなるのが特徴です。

伸び伸び育ったグラスフェッドビーフも美味しさの秘訣

登別酪農館の牧場イメージ

グラスフェッドビーフとは、牧草だけを食べて育った牛です。登別の牧草地にはさまざまな種類の牧草が伸び、牛たちはすくすく育っていきます。土地に対して酪農家はそれほど多くないため、広大な土地で伸び伸び飼育できるのも、質の高い生乳を生産できる理由です。

登別酪農館の「のぼりべつ牛乳」はグラスフェッドミルクで、クリーミーで栄養満点な牛乳に仕上がっています。

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登別酪農館の人気商品3選

人気商品① とろ~りプリン

登別酪農館の人気プリン

「のぼりべつ とろ~りプリン」は、ビンに入ったトロトロのプリン。ビン詰めのプリンは他のお店でも展開していますが、登別酪農館のものは格別。口に入れると贅沢なコクと甘みが広がり、濃厚なくちどけを楽しめます。底にあるカラメルがアクセントになり、最後まで美味しく食べられるのも人気の理由です。

人気商品② のむフロマージュ

登別酪農館の人気商品

「のむフロマージュ」は、一見飲むヨーグルトのように見えますが、チーズを飲むように味わえるチーズです。生乳の風味やほどよい酸味が特徴で、フレッシュな味わいが口いっぱいに広がります。リピーターも多いので、ぜひ一度飲んでみてくださいね。

人気商品③ のぼりべつ牛乳

登別酪農館ののぼりべつ牛乳

複数の牧草を食べて育った牛たちの美味しい生乳を使った「のぼりべつ牛乳」は、まさに同ブランドの定番。搾乳直後のフレッシュな状態で低温殺菌を行い、自然に近い味に仕上げています。

また、独自に開発したファインクリーミー製法を採用し、ミルク感やコクを堪能できるのも特徴。低温殺菌牛乳のフレッシュさとコクを兼ね備えた至高の牛乳です。

登別酪農館には魅力的な商品がいっぱい!

登別酪農館には、「のぼりべつ牛乳」や「のむフロマージュ」などの人気商品以外にも、たくさんの商品があります。チーズやアイスクリームなど魅力的な商品が多くあるので、現地での購入やお取り寄せをしてみてくださいね。

ナチュラルチーズ

登別酪農館のチーズ

ナチュラルチーズは、ハードタイプやウォッシュタイプ、香りが強いものから弱いものなど、さまざまなタイプのチーズを取り扱っています。たとえば、「ポンティナ」はハードタイプで、クセが少なく爽やかなミルクの香りが特徴です。

登別酪農館で製造しているチーズのタイプは、以下の通りです。

チーズ名タイプ香り・味
ポンティナハード香りはクセが少なく、味は濃厚
ヌプリベッハード香りは比較的強く、味は淡泊
サトゥナイハード香りは比較的弱く、味は淡泊
ラクトムセミハード香りは比較的強く、味は濃厚
プリモ・プロヴォローネセミハード香りは弱く、味は淡泊
ピエール・カレウォッシュ香りは強く、味は濃厚
ルーナウォッシュ香りは強く、味はクセが少ない
ア・ラ・ルーシュ白カビ香りは比較的弱く、味は淡泊
ニュービアンカ白カビ香りは弱く、味は濃厚

アイスクリーム・プリン

アイスクリームは、バニラアイスクリームとパンプキンアイスクリームの2種類。のぼりべつ牛乳を使っていて、爽やかにくちどけしながら、自然なミルクの風味を楽しめます。

プリンは「とろ~りプリン」「のぼりべつ牛乳プリン」「のぼりべつレアチーズプリン」の3種類を展開。人気の「とろ~りプリン」は6本セットもあるので、お土産やプレゼントとしても好評です。

ソーセージ・肉製品

登別酪農館の肉製品

「イベリコ豚のソーセージ」「かぐわし黒ごま」「マイルドスパイス」の3種類のソーセージを製造・販売しています。中でも「イベリコ豚のソーセージ」が人気で、ジューシーで凝縮されたお肉の旨みを感じられるのが特徴です。風味豊かなゴマ、ちょっぴり辛いチョリソーも好みに合わせて食べてみてください。

このほか肉製品には、熟成ステーキベーコンと生ハムも展開しています。ベーコンエッグやお酒のおつまみとしてもおすすめ。

ギフトセット

登別酪農館の乳製品をセットにしたギフトセットがあるのも嬉しいポイント。「とろ~りプリン」やアイスクリームなどがセットになっているので、自宅用としてもプレゼント用にも人気です。プリンやアイス以外にも、チーズの食べ比べセットやソーセージ&ベーコンセットなど、食べ応えのあるギフトセットもラインナップしています。

登別酪農館の商品はどこで買える?

登別酪農館の商品は同工房で全商品の取り扱い・販売されているほか、プリンやソーセージなどは登別温泉街のホテルや土産店で購入可能です。また、新千歳空港内の一部ショップで取扱いもされています。2023年の春ごろに公式オンラインショップが閉鎖となったため、通信販売で購入するには公式サイトからメールで連絡するか、FAXにて注文対応が可能とのことです。なお、登別市のふるさと納税の返礼品にも採用されているので、こちらを利用してみるのもおすすめです。

・登別酪農館の公式サイト → こちら
・ふるさとチョイス → こちら
・楽天市場ふるさと納税 → こちら

まとめ

登別酪農館では、低温殺菌牛乳を使った乳製品や肉加工品などを販売しています。登別の恵まれた環境で生産される生乳や酪農の本場・フランスで培った技術などを生かし、全国にもファンがいる魅力的な乳製品がいっぱいです。

「とろ~りプリン」や「のぼりべつ牛乳」などの人気商品以外にも、たくさんの商品があるので、登別を訪れた際にはぜひ工房を訪れてみてはいかがでしょう。

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