コラム

登別と言えば、なぜ「鬼」なのか?その歴史と関連スポットを紹介

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登別の温泉街を歩いていると、至るところに鬼を見かけますが、なぜ「登別といえば鬼なんだろう?」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。登別と鬼には深い関係があり、登別のシンボルといっても過言ではない存在です。登別の見どころである登別温泉にもつながりがあり、深く知ると登別をもっと楽しめるでしょう。

この記事では、登別と鬼の関係や歴史をご紹介します。鬼に会えるスポットも紹介するので、登別に行く方はぜひ探しに行ってみてください。

この記事のポイント!
・登別地獄谷の名前から「地獄=鬼」で温泉街のシンボルに
・登別温泉の公式キャラクターは鬼の「登夢くん」
・例年6月~7月と10月に鬼が花火を持って進む「地獄の谷の鬼花火」が開催
・登別市内には9つの湯鬼神(像)がある

登別と鬼の関係って?歴史を紐解こう

登別地獄谷

登別と鬼の関係に深い関わりがあるのは、登別地獄谷。登別地獄谷は、「温泉のデパート」と呼ばれるほど多種多様な泉質のお湯が湧出する源泉地で、現在も白い湯けむりを上げながら温泉が湧き出しています。

元々は活火山の噴火活動の爆裂火口跡であり、立ち込める煙や煮えたぎるような噴気孔などから「地獄」を連想するようになり、「地獄といえば鬼!」となって登別と鬼の関係が生まれたそうです。

登別温泉のマスコット

今では温泉街のPRとして鬼を全面に打ち出し、市内各所に鬼の像が設置されていたり、登別温泉のキャラクターとして鬼の「登夢くん」が誕生するなど、活発的なまちづくりに取り組んでいます。

登別地獄谷については、以下の記事で見どころやアクセスなどを紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

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登別地獄谷ってどんなところ? → こちら

登別に伝わる「地獄の谷の鬼花火伝説」

登別の鬼花火

登別には、鬼と関係がわかる「地獄の谷の鬼花火伝説」という言い伝えがあります。

かつて人を苦しめる悪さを重ねた鬼たちは、蝦夷の神の怒りを受け、地獄谷から湧き出る万物に効能があるお湯を守る鬼神「湯鬼神」としての使命を授けられました。鬼火たいまつをかかげて地獄谷に姿を現し、厄を拾い集めながら太鼓を打ち鳴らし舞い踊ります。

鬼や地獄谷から着想を得たストーリーですが、鬼は温泉を守る神様として親しまれてる大切な存在です。例年6月・7月・10月には、鬼たちが鬼火たいまつを夜空に放つイベントがあり、すべての人の無病息災や開運などを願っています。

イベント名地獄の谷の鬼花火
開催時期例年6月~7月初旬の月曜・木曜日、7月の特定日
10月の毎週木曜日
場所北海道登別市登別温泉町
開催時間20時から約15分
参加料無料
参考サイト登別国際観光コンベンション協会

登別で出会える湯鬼神(ゆきじん)スポット

登別には、鬼と出会える湯鬼神(ゆきじん)スポットが多くあり、個性豊かな鬼の像に会いに行けます。大きくてインパクトのある鬼はもちろん、小さくて愛嬌がある鬼までいるので、ぜひ登別で鬼を探してみてください。

ここでは、9つの湯鬼神スポットをご紹介します。

歓迎鬼像|JR登別駅前

JR登別駅前の鬼

登別の地に降り立ってすぐ出会えるのが、駅前に鎮座する歓迎鬼像。筋骨隆々な肉体と破壊力がありそうな金棒が印象的です。これぞ鬼と言えるような迫力があり、力強く登別に来た人を迎えています。

歓迎鬼像|登別東インター前

登別東ICからすぐの鬼像

車で登別にアクセスすると、道央道東インターチェンジの出口に歓迎鬼像が現れます。高さ18mの圧倒的な大きさで、巨人のような迫力のある姿が特徴です。鬼が指を指しているのは登別温泉の方向。一見怖く見えますが、実は温泉の場所を教えてくれる心優しい鬼なのかもしれません。

親子鬼像|大湯沼川天然足湯近く

大湯沼川天然足湯へと続く道路を進んで行くと、青い親鬼と小鬼の像に出会えます。高さ5mの親鬼の手を高さ2mの小鬼が取る、鬼には似つかわしくない、ほのぼのとした鬼たちです。

湯かけ鬼蔵 (ゆかけきぞう)|夢元さぎり湯入口

夢元さぎり湯入口

登別温泉で日帰り入浴が楽しめる「夢元さぎり湯」の入口には、湯かけ鬼蔵 (ゆかけきぞう)がいます。無病息災や諸病平癒を願った鬼像で、ぽてっとしたフォルムが可愛らしいです。

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シンボル鬼-恋愛成就|極楽通り

極楽通りにある恋愛成就の鬼像

登別温泉のメインストリート「極楽通り」を歩いていくと、2体の鬼が並んだ鬼像があります。2体仲良く並んでいるので、恋愛成就のシンボルとして親しまれています。

シンボル鬼-商売繁盛|極楽通り

シンボル鬼-商売繁盛は、招き猫のようなポーズが印象的な鬼像。「招き鬼」として、願いを込めてお祈りすると、商売によい影響があるかもしれません。

シンボル鬼-合格祈願|極楽通り

シンボル鬼-合格祈願は本を広げた鬼像で、勉学のご利益がある鬼として親しまれています。受験や試験などが控えている方は、合格「鬼」願でパワーをいただきましょう。

閻魔堂(えんまどう)

閻魔大王からくり山車

登別温泉街の極楽通りにある「閻魔堂」は、平成5年に実施された第30回登別地獄まつりで製作された「閻魔大王からくり山車」が安置されているスポットです。山車はお祭りの時にしか見ることができませんが、ここでは審判を下す閻魔さまに出会えます。

通常時と審判のときを迎えた時の閻魔さま

平穏な表情から一転、1日に6回ある審判のときを迎えると恐ろしい鬼の形相に。各温泉ホテルから歩いて行ける場所にあるので、「地獄の審判」の時間にあわせて立ち寄ってみてはいかがでしょう。

上演時間(地獄の審判)10:00
13:00
15:00
17:00
20:00
21:00

念仏鬼像|鬼祠

泉源公園の念仏鬼像

8本のこん棒のオブジェが目を惹く「泉源(せんげん)公園」の向かいには、赤鬼と青鬼が見守る鬼祠があります。2体の鬼は念仏鬼像といわれ、念仏鬼像を祀るための祠です。鬼に囲まれたようなショットを撮れるので、記念写真をぜひ撮影してみてください。

まとめ

登別は温泉が湧き出す地獄谷との関わりが深く、地獄に住むとされる鬼がまちのシンボルになっています。市内や温泉街のいたるところにある鬼像は決して怖いものではなく、登別にきてくれたことを歓迎したり、さまざまな願いの成就をかなえてくれたりする鬼たちです。鬼にゆかりのある地獄谷や登別温泉、湯鬼神スポットに行って、ぜひ鬼たちに会ってみてくださいね。

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