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55歳からのセカンドキャリア。未経験でも着実に技術が身につくサポート体制が魅力【採用者インタビュー】

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札幌観光バス株式会社
運輸部運行課 運転士
2023年12月入社

高木 稔
MINORU TAKAGI

プロフィールアイコン

北海道上富良野町出身。高校卒業後、陸上自衛隊に入隊。旭川、札幌、礼文、恵庭、千歳など、道内各地での任務を経験する。55歳の定年を見据て参加した合同説明会で、札幌観光バスに出会い入社。当社主催「大型バス運転体験ツアー」の常連でもあった。

※所属部署・本記事記載内容は2024年3月時点のものです

自己分析からみえた「運転」「旅行」というキーワード

新人運転士がインタビューを受ける様子

自衛官だった私がこの業界に入ったのは、定年後のセカンドキャリアとして、バス運転士を目指したことがきっかけです。自衛官の定年は一般企業よりも早く、私の場合は当時55歳の予定でした。

入隊後20年ほどは、重機を使った土木作業や除雪など、身体を使う仕事がメイン。今思えばその頃から、車や重機をイメージ通り操る面白さを感じていたように思います。その後、退職までは情報システム系の業務や総務などのデスクワークが中心でしたが、地域で求められる細かな仕事や新人教育にも携わり、現場での仕事にやりがいを感じていました。

新人運転士が研修を受ける様子

日々の仕事と並行し、定年を迎える5年ほど前から、再就職に向けた準備を開始。まず行なったのが自己分析です。セカンドキャリアとはいえ、長く勤めたいと考えていたため、自分は何がしたいのか、どんなことに向いているのかを考え、自己分析していましたね。

観光バス運転士という職業を選んだ理由は、旅行が好きだったことと、運転が苦ではなかったこと。以前から「旅行に関わる仕事がしたい」という思いがあり、高校卒業後は観光系の専門学校への進学を考えたほど。バイクでのツーリング、家族とのキャンプや道内外への旅行を楽しんでいたこともあって、旅行と運転、どちらもできる職業として真っ先に浮かんだのが、観光バス運転士。これまで旅の魅力を味わってきたからこそ、今度は魅力を提供する側になりたい。そんな思いから、この道を選びました。

55歳でゼロからのスタート。3カ月かけてステップアップする研修が自信に

新人運転士と若手バスガイド

他の仕事には目もくれず、北海道バス協会主催の「バス運転手合同採用説明会」に参加したのが2022年9月。札幌観光バスとの出会いの場となりました。同年10月には、札幌観光バス主催の「大型バス運転体験ツアー」に初参加。まるで高級車のようなバスの乗り心地に驚きました。毎回変わるコースやメニューの面白さにハマってしまい、運転体験ツアーには3回ほど参加。「たこつぼ」という難関コースに挑戦したくて、内定後にも参加したほどです(笑)。

ツアーで顔馴染みの社員の方々が増えたこともあり、「札幌観光バスで働きたい」という思いはどんどん強くなっていきました。YouTubeチャンネル「なまらさっかんさん」から、手厚い教育体制がうかがえたことも魅力でしたね。


人事コメント-大型バス運転体験ツアーについて


新人運転士がネクタイをしめる様子

本格的な再就職活動を始めてからは、札幌観光バス一本狙い。無事2023年4月に内定をいただき、8月には大型二種免許を取得しました。2023年10月より、自衛官の定年年齢が1年引き上げられたのですが、早期退職制度を利用して予定通り55歳で退職。12月には念願のバス運転士になることができました。

37年自衛隊で経験を積んできましたが、セカンドキャリアは、文字通り「ゼロからのスタート」。ジャケットにネクタイ姿で働くことも初めてで、新社会人になったかのような心境でした。そのため、分からないことは「とにかく聞く」ことを心がけていました。事務所の皆さんは、声をかけるとすぐに手を止めて答えてくれますし、担当者間の連携が取れているため「誰に聞いても大丈夫」という安心感があります。

新人運転士が研修を受ける様子

入社後の研修も、思っていた通り手厚いカリキュラム。座学研修→構内研修→路上研修と、約3カ月かけてステップアップしていく仕組みでした。

大型車の運転経験はあったものの、前輪が運転席の後ろにある、バス特有の車体感覚に最初は苦戦。しかし、教官の的確なフィードバックと反復練習により、少しずつ運転に慣れ、自信をつけていきました。特に有意義だったのは、先輩運転士がハンドルを握る実車に研修生として同乗させてもらったこと。駐車場所やバスの停め方、ルートの決め方など、具体的な情報を詳しく教えてくれました。情報はその場でメモし、後から自分なりにまとめて活用していましたね。加えて自家用車での運転でも12mの車体をイメージすることで、運転技術の向上に努めていました。


人事コメント-バス運転士の研修プログラムについて


先輩運転士のフォローやアドバイスに助けられながら

運転席から外を眺める運転士

初めての乗務は、学校スキーの送迎。「連行」と呼ばれる、団体旅行などでバスが複数連なって走行する乗務でした。

当日はとてつもない緊張感で、足の震えが止まりませんでした。送迎先に向かう途中の信号待ちで、エンストを起こしてしまったほどです。先輩運転士から「みんな経験しているから大丈夫」と無線で声をかけられて、少しホッとしたことを覚えています。走っている間にだんだん落ち着いてきて、お客様を迎える時には緊張は解けていました。

新人運転士が座席をチェックする様子

先日は、修学旅行の連行も担当しました。峠道を通過するルートだったのですが、「無理してついてこなくていいよ」「その先、前からバスが来るから注意してね」と、先輩運転士が無線で細かく指示をくれたので助かりましたね。乗務後には、峠道を走行する際のシフトダウンのタイミングやブレーキの回数など、ポイントをわかりやすく教えてくれました。

現場に出てからは、毎日周囲に助けてもらいながら働いています。支えてくれる先輩方には感謝しかありません。

働くことは楽しみであり生きがい。成長を続け、安心を生むバス運転士に

バスの前でポーズをとる運転士

セカンドキャリアとしてこの道を選びましたが、新しい知識や技術を習得できる喜びを実感しています。私にとって働くことは楽しみであり、生きがいでもあります。年齢を重ねてもなお、知らなかったことを知り、成長できるのは「働く」ことの醍醐味ではないでしょうか。

旅と運転が好きな私にとって、この仕事はぴったりだと感じています。あまりに楽しいので、思わず研修の報告書に「楽しいです」と書いてしまったほど。先輩運転士からは「そのうち命を預かっている責任の方が強くなる」という言葉をもらい、安全運転への意識もより一層持つようになりました。

これからも事故のない運転を心がけ、お客様が「札幌観光バスに乗ってよかった」と思ってもらえるような、安心感を生むバス運転士を目指したいと思います。


人事コメント-セカンドキャリアについて


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さっかんジャーナル編集部

日々お客様を全道各地へご案内する、札幌観光バスのスタッフによる編集チーム。
観光スポットや話題のグルメをはじめ、その地の達人から見聞きした小粋な話まで、とにかく情報量が豊富です。
皆さまのバス旅が楽しくなる&推しバスになってもらえるよう奮闘中!